【感想】「白馬山荘殺人事件」暗号解読後の爽快感がヤバい!

2023年1月21日

こんにちは、つぼたっくのあおいです。

今回は東野圭吾さんの「白馬山荘殺人事件」を読んだ感想を紹介します。

「仮面山荘殺人事件」や「ある閉ざされた雪の山荘で」がとても面白かったので、またクローズドサークル系の作品が読みたいな~と本を物色していました。

東野圭吾さんのコーナーを探していたら、オサレな表紙の小説が。白背景に黒文字のタイトルのみ。

なんてシンプルでオサレな表紙だと、一目惚れで購入でした。ちょうど内容もクローズドサークル系だったので今の自分にぴったりでした。

読み終わった感想は・・・暗号解読が複雑すぎ! でした。

正直途中から自分での暗号解読は完全に諦め、答えを待つだけとなってしまいました。

ただ、その分暗号が解かれた際は爽快で、とてもスッキリと本を読み終えることができました。

登場人物が多く、展開も遅いので少し長く感じましたが、満足感のある内容でした。

ミステリーに暗号解読が絡むと、どうしても展開が遅く感じてしまうのかな。

「白馬山荘殺人事件」について、ネタバレ無しで紹介していきます。

書籍概要

題名:白馬山荘殺人事件

著者:東野圭吾

初版発行日:1990年4月20日

出版社:光文社

あらすじ

雪山のペンションで1年前にナオコの兄は謎の死を遂げる。

事件は自殺として片付けられたが、事件の真相を探るため、ナオコは友人のマコトと一緒に雪山のペンションに訪れる。

ナオコが兄の死に疑問を持つのは、兄から送られてきたあるメッセージのためである。

「マリア様が、家に帰るのはいつか?」

今年もペンションには、兄が亡くなった際に居合わせた人たちが集まっており、その中に殺人犯がいると考えているのだ。

ナオコとマコトは兄からの謎のメッセージを手掛かりに、暗号解読、犯人捜しに奮闘する。

感想

暗号解読が事件の鍵に

この本の特徴は何といっても暗号解読に尽きると思います。

基本的には暗号解読を軸に物語が進んでいきます。暗号解読=事件解決と言っても過言ではない程、暗号が重要でした。

物語を読み進めていくうえで、主人公たちは暗号を解いていくのですが、これがなかなか進展しないんです。

探偵や刑事ではない、大学生の2人なので常に手探り状態。なかなか手がかりがつかめずヤキモキする感じが妙にリアルで、2人の焦燥感が手に取るように分かりました。

その分、終盤でパズルが繋がるようにどんどん謎が解けていく展開はとても爽快な気持ちにさせてくれました。

暗号の難易度は、激ムズでした。自分では全く手を付けられなかったですね。

最初は文字を書いたりしていたのですが、すぐに諦めちゃいました。

種明かし後もちゃんと理解するためには、何回も読み返す必要がありました。

余談ですが、松本清張さんの「砂の器」でも捜査が難航し、何も手がかりがつかめないシーンが多かったので、なんとなく似ているなと感じました。

密室殺人という要素も入ってくる

先ほど暗号解読について紹介しましたが、この小説はそれだけにとどまりません。

ナオコの兄がペンションで亡くなったと説明しましたが、それは密室殺人だったのです。(その状況から警察は自殺だと判断した。)

暗号解読をしながら、密室殺人の謎も解いていく。素人の大学生が解決できるレベルじゃないだろ。と感じていました。

ただ、暗号解読に比べると、密室殺人の謎はインパクトは薄れました。暗号解読がメインで、おまけで密室殺人の要素もあるよ。という感じですね。

密室殺人がおまけになる程、暗号解読が印象的だったということですね。1冊のミステリーで暗号解読と密室殺人トリックの両方を楽しめる、なんとも贅沢な1冊です。

設定はオーソドックス

今までの説明だと暗号解読に密室殺人、そしてクローズドサークル と色んな要素がごちゃごちゃしているように感じるかもしれないです。

が、そんなことは全くなく、物語としてはまとまっています。

自分はそれは、設定がオーソドックスだから、物語がまとまっていると感じるのだと思います。

東野圭吾さんのクローズドサークル系の作品「ある閉ざされた雪の山荘で」や「仮面山荘殺人事件」はとても凝った設定でしたが、それに比べて「白馬山荘殺人事件」は設定が定番だと感じました。

雪山のペンションに、兄の死の真相を探りに行く。そこで事件が発生し、暗号解読や密室殺人の謎を解く。という割とオーソドックスな設定ですよね。

そのため、暗号解読、密室殺人、そしてクローズドサークルと、いろんなミステリーの要素が入っているにも関わらず、完成度の高いミステリー小説となっているだと思いました。

こんな人にオススメ

  • クローズドサークル系のミステリーが好き
  • 暗号解読、密室殺人のトリックが好き
  • 刑事や探偵が主人公ではないミステリーが好き
  • スキー好き(舞台がスキー場なので)

まとめ

今回は東野圭吾さんの「白馬山荘殺人事件」について紹介しました。

暗号解読に密室殺人というミステリーの贅沢コースを堪能できる作品でした。

大学生の2人が事件を解いていく展開に親近感が湧く方も多いのではと思います。もちろん有能な刑事も登場し、しっかり活躍してくれます。

刑事を有能に描いているのも、東野圭吾さんの特徴ですよね。

登場人物が多く、暗号解読のため展開が遅いので、苦手な人は一定数いるかもしれないですね。

ただ、東野圭吾さんのミステリーは比較的読みやすい部類だと思っているので、興味がある人は是非読んでみてください!

あと、自信のある方は暗号解読にも挑戦してみてください。解けた方はコメントで自慢して頂けると、ありがたく思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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