【感想】【小説】女のいない男たち 村上ワールド全開の短編集
こんにちは、つぼたっくのあおいです。
今回は村上春樹さんの「女のいない男たち」を読んだ感想を紹介します。
6つの作品からなる短編集。以前読んだノルウェイの森に引き続き、村上作品は3作品目です。
自分は観ていないですが、映画の内容とは全然違うらしいです。
書籍概要
題名:女のいない男たち
著者:村上春樹
初版発行日:2016年10月7日
出版社:文春文庫
感想
今回も考察の余地が十分にある作品でした。文脈を読み取り、自分なりの解釈に落とし込む必要があると感じました。
タイトルの通り、様々な理由で女がいなくなった「男」を描いたストーリーとなっています。死別であったり、離別であったりと背景は様々です。
ただ、男女の恋愛を描いた作品というよりは、ヒューマンドラマの方がしっくりくるかなと思います。人の成長や人生観などの描写が印象的でした。女がいなくなった「男」の視点で描かれるので、その「男」の心理描写をとらえられるかがこの作品を読む肝になっていると思います。
全体的に説明が少ないので、物語を理解するのは難しかったです。作者が自分の表現したいことをフィルターを通さずに、書ききった感じなのかなと思います。短編集なので読みやすくはありました。(村上作品は基本こんな感じだと思いますが)自分的には男の心理描写や美しい情景を楽しむ小説かなと思いました。
一番好きな話は「ドライブ・マイ・カー」です。俳優・車・タバコと自分の好きなものが詰め合わされているので。情景を思い浮かべながらじっくりと物語を堪能する時間が至福でした。主人公が雇った女性運転手の雰囲気も自分好みで良かったです。終始ジメっとした雰囲気で進んでいくので、ストーリー自体は重ためです。
映画化されたのはこの話だとのことなので、映画も見てみたいですね。ページ数は100ページも無かったので、それをどうやって3時間近くの映画に落とし込んだのは気になるところです。
まとめ
今回は村上春樹さんの「女のいない男たち」についての感想を紹介しました。
完全に理解するのは難しかったですが、全く意味が分からないということは無かったですね。
短編集ということもあり読みやすかったので、村上作品を読んだことがない人にもオススメです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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